家族計画

シナリオ

親に捨てられ、家族を持つことに恐れを感じる「司」、
母親を探しに中国から密入国した「春花」、
事業に失敗し家族を捨てたサラリーマン「寛」、
結婚詐欺に合ったものの一人では生きていけない「真純」、
親と死に別れ一人で生活してきた少女「末莉」、
親から虐待を受けてきた司の級友「準」
政略結婚の道具として使われそうになり逃げてきた社長令女「青葉」

一人一人別の問題や理由を抱えた彼ら７人が、人の温もりを得る為、経済的理由など様々な理由で家族という絆の元、相互扶助の為一緒に生活する。それが寛の唱えた“家族計画”。

レビュー

　擬似的に家族という形式をとり、その中で主人公たちが成長し、また問題と向き合っていく話です。

話のテンポもよく、ギャグも面白い為すらすらと読むことが出来ます。ただ、家族の絆を深めていく過程が長すぎて飽きてしまうのも事実です。
またその部分が丸々共通部分となっている為、個々のルートが非常に短いです。その為感情移入する前に終わってしまうという可能性もあります。

話としては、泣ける話というよりは心温まる感動できる話と言ったほうが近いと思います。私は感動する話ではあまり泣けず、悲しい話で泣いてしまうタイプだからというのもあるかもしれませんが、一番の理由は個々のルートの短かさゆえに感情移入できないからというのが大きいと思います。

ただ、“家族”という枠にこだわりすぎてしまったという考え方も出来ますが、逆に“家族”を突き詰めたという結果でもあると言う事が出来ると思います。その視点から見ればかなり良い出来だと思います。なので、個々のルートを評価していくとどうしても低い評価になってしまいますが、話全体としてみれば満足できる話だと思います。


末莉ルート

　あまり内容が無いです。高屋敷再生計画には、ぐっと来るものがありました。ただ、それって末莉とは関係ないじゃんと言われてしまうと元も子もないですが、素晴らしいものは素晴らしいです。

準ルート

　末莉ルートよりは内容があると思います、景もしっかり役割を果たしていたし、司と準の過去もきちんと述べられていたので満足でした。でも、個人的にはもっと重いシナリオにしても良かったんじゃないかなと思ったり思わなかったり。

青葉ルート

　一番内容があり感動できるシナリオです。ダメだしするとこがほとんど無いからネタばれをあんましないようにと考えるとかけることが無い・・・

春花ルート

　内容があるという訳ではないですが、春花の状況というか歌舞伎町一番街での抗争のことなど、家族計画が崩壊するきっかけとなった事や、劉さんの真意などがわかって面白かったです。

真純ルート

　内容なす！そうとしか言いようが無い。キャラ的にも好きになれず・・・南無

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