SWAN SONG

★★
★★
★★★
内容 ★★★
ゲーム性


シナリオ

 四方を山で囲われた街で起きた超大型地震。それは街の機能を完全に破壊し、多くの人の命を奪った。
偉大な音楽家の父を持つ大学生「尼子司」、街の伝統ある剣道場の息子「田能村慎」、自閉症の女の子「八坂あろえ」、そして街の大学の同級生である三人「川瀬雲雀」、「佐々木柚香」、「鍬形拓馬」。
彼らは震災後、偶然同じ教会に避難し、そこで連帯感を深め仲間となっていく。
情報を得る為に、他の生き残りと合流するため学校に向かうことになった6人。多くの震災者の共同生活から生まれる衝突やすれ違い、物資の不足から生まれる争い、極限状況の中で彼らが感じることはそして彼らの未来は・・・

レビュー 

 まず、面白いです。そこまで有名なゲームではないですが、名前が上がってこないのが不思議なくらいのゲームです。人を魅了する文章と個性豊かなキャラクター。はまる事間違い無しな感じです。

プレイ時間は15時間くらいで、エロは9回程度。エンディングは2本。共通部分が大半です。

6人はかぶることの無い人格の持ち主です。
冷静な視点から物事を見て正しいと思ったことに突き進む勇気を持っている人、他人とは完全に違う世界を持っている人、楽天的で情に厚い人、難しいことは考えないが自分が正しいと思ったことを疑わない人、自分に自信が無く環境で全て変わってしまう人、表面とは裏腹にとても冷めた自己を持ち生きる意味を見出せない人。
その彼らが極限状況の中で感じることを一人一人の視線で見ていくゲームです。

人は極限状況に陥ったとき正常な判断が出来なくなり、流れやすい方に流れていく。それが宗教であったり、犯罪行為であったり・・・、そんな人の心理を的確に捉えているリアルなゲームです。
だからこそ、そんな心理が文章で描かれている訳なんですが、その感情が黒すぎて読んでいると非常にイラついたりします。そういうのいやな人にはお勧めできません。
でも、そういう心理を見ることは非常に興味深く、自分がそのような状況に置かれたときにどのような行動をするのだろうか?とか、自分はこの人のようなタイプだな、とか考える面白さもあります。

文章が続きを期待させてくれる旨い文章なので飽きることも無く、ぐいぐい進んでいけます。
絵も万人受けする絵柄だと思います。

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[現実からの逃避]
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